月桃の花が光に。

「一番好きな花は何ね？」と、助手席の母に聞いてみた。

聞いたあとで、一番好きなものなんて聞かれると大抵困るものだよなと思ったが「一番好きな花は月桃ね」と、驚くくらいすぐに母は答えた。

「選ぶの早いね！なんで月桃の花なの？」

「戦時中、夜に山に逃げることになって。雨の季節だった。夜は真っ暗で、山に逃げることはとっても怖かったのよ。けど、山には月桃の花が沢山咲いていて、山がお母さん達を歓迎してくれているように見えたのよ。とても気持ちが救われたの。」

月桃の花が光に。

*************************************

光は闇の中に輝いている。そして、闇はこれに打ち勝たなかった。(新約聖書ヨハネ1:5)

*************************************

※先月、記載がなく申し訳ありませんでした。先月のコラムは私の父のことを書いてくださった2014年(平成26年)12月28日(日)の琉球新報に掲載された屋比久貞雄様の文章をもとにさせていただいています。

屋比久貞雄様、父の事を書いてくださりありがとうございます。

*************************************

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。